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エンクロージャーの保護等級について教えてください。

投稿日:2024年06月20日

 

本日はエンクロージャーの保護等級についてご案内させていただきます。
制御盤(エンクロージャー)の代表的な保護等級には「IP」や「NEMA」があります。これらはそれぞれに異なる規格によって定義されており、特定の環境や条件においてエンクロージャーを選定する際に重要な役割を果たします。
【IP保護等級とは】
IP保護等級はIEC 60529によって規定されており、機械や機器が人体や異物(固体・液体)からどの程度保護されているかを示しており、IPは「IP66」のように2つの数字から成り立ち、前の数字が固体物や人体に対する保護のレベルを、後ろの数字が液体に対する保護のレベルを表しています。固体物や人体に対する保護等級は0~6の範囲で、液体に対する保護等級は0~8の範囲で評価されます。
特に防滴・防水構造の性能を示す場合、前の数字を省略し「IPX」と表記することにより、防水性能だけを重視する場面での評価が簡単になっています。
【NEMA保護等級とは】
一方、NEMA保護等級はNEMA(National Electrical Manufacturers Association)によって規定されています。
NEMAの等級はIPとは異なり、単に番号の大きさが防塵・防水性能の優劣を表すわけではなく、NEMAの非防爆用タイプには、以下があげられます。
・屋内用:Type [1、2、5、12、12K、13]
・屋内外両用:Type [3、3R、3S、4、4X、6、6P]
・防爆用:Type[ 7、8、9、10]
・非防爆用:Type [1、2、3、3R、3S、4、4X、5、6、6P、 12、12K、13]
NEMA規格ではIP規格には含まれない腐食、氷結、雪、みぞれなどに対する保護も含まれており、過酷な環境でも適切なエンクロージャーを選ぶことが可能です。
【エンクロージャー選定のポイント】
エンクロージャーを選ぶ際には、使用するシーンや周辺環境に応じて適切な保護等級を選ぶことが重要です。
例えば、屋外で使用する場合は防水・防塵性能だけでなく、耐腐食性や低温環境での性能も考慮する必要がありますが、一方、屋内での使用であれば、防塵性能や簡単な防滴性能があれば十分な場合もあります。

まとめると、IPとNEMAの保護等級はそれぞれに独自の基準でエンクロージャーの性能を評価しており、用途に応じて適切な等級を選ぶことが重要です。環境条件をしっかりと把握し、最適なエンクロージャーを選定することで、機器の保護と長寿命化を図ることができます。

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