高専向けパワーエレクトロニクス実験教材導入実績ケーススタディ
直感的な学習と省スペース・低コストを両立する
「昇降圧チョッパ回路」ソリューション
複雑な配線作業を排除し、学生が「回路の原理」の理解に集中できるOne-Boardアーキテクチャの設計と実装。
パワーエレクトロニクス実験における教育的課題と解決アプローチ
- 昇降圧チョッパ回路の学習に最適な教材の欠如。
- 従来の複数モジュール方式は配線が複雑化し、回路図との対応が伝わりにくい。
- 実験スペースの圧迫と、導入・保守コストの増大。
- All-in-One統合ボード: 1台に全要素を集約し、低コスト・省スペース化を実現。
- Theory to Physical: 回路図と完全に一致する直感的な配置。
- マルチ・トボロジー: 配置変更のみで、昇圧・高圧・昇降圧の実験を網羅。
学生の認知リソースを「配線作業」から「原理の理解」へシフトさせる
従来の手法
原理の理解
配線作業・
トラブルシューティング
理想の実験環境
直感的な配線
原理の理解
- ・課題1:視覚的ノイズ。スパゲッティ状態のケーブルが、電流の経路やスイッチングの理論的理解を阻害する。
- ・課題2:教育時間のロス。誤配線のチェックに教員と学生の時間が割かれる。
ゴール: 学生が一目で回路構成を把握し、パラメータの操作とその結果(波形・電圧)の観察に集中できるハードウェアUIの構築。
コア・コンセプト: 理論 (回路図) と物理レイアウトの完全な同期
学生が机上の理論と目の前のハードウェアを
シームレスに結びつけられるよう、
コンポーネントの配置自体を
「生きた回路図」として機能させる設計。
【プラットフォーム仕様】
アルミシャーシ S-2
寸法: W400mm × D280mm × H65mm
特長: 机上での実験に最適なフットプリントを確保
視覚的ノイズを排除する「裏面配線」アーキテクチャ
インターフェース層
(操作・観測)
ルーティング層
(配線)
ダイオード、電流センサ、テストピンのみを露出し、回路の骨格だけを明示。
複雑な結線を基板裏面に隠蔽。
メンテナンス性と安全性を担保しながら、学生の視界から不要な情報 (ノイズ) を消し去ることで、圧倒的な「分かりやすさ」を実現。
8つのモジュールを統合した高効率システム・アーキテクチャ
制御系 (Control System)
③ スイッチング信号発生回路
・ロジックIC CD4093
・オペアンプ μPC812
・コンパレータ LM311
・フォトカプラ TLP250
主回路系 (Main Circuit System)
① 主回路ターミナル
④ SWモジュール (FET IRFP250MPBF)
⑤ ダイオード (FML-G16)
⑥ インダクタ
⑦ コンデンサ (330µF 200V)
計測・負荷系
(Measurement & Load)
② CTモジュール
(直流電流センサ HPS-5-AP ×3基)
⑧ 負荷抵抗 (50W 20Ω / 200Ω)
プラグの差し替えで変幻する「マルチ・トポロジー」対応
ダイオード、コンデンサ、抵抗の配置や向きをバナナプラグで変更するだけで、
1台のボードが複数のチョッパ回路へと変化。実験のバリエーションを最大化します。
昇圧チョッパ回路
(Step-up Chopper)
低電圧から高電圧への
変換原理を学習。
高圧(降圧) チョッパ回路
(High-voltage / Step-down Chopper)
スイッチングによる電圧降下の
メカニズムを検証。
昇降圧チョッパ回路
(Buck-boost Chopper)
極性反転とDuty比による広範
な電圧制御の統合的理解。
誤配線を防ぎ、安全な実験を導く直感的なインターフェース
色分けされたジョンソンターミナル
青、緑、黄、赤のターミナルを論理的に配置。視覚的なガイドラインとして機能し、学生の接続ミスを物理的に防止。
高速な波形観測を可能にするテストピン
オシロスコープのプローブを即座に接続できるテストピンジャック (赤・黒 MK-617) を要所に配置。
状態表示
メタルフレーム形LED表示灯 (DO-10HJTR) による明確な通電ステータスの可視化。
実践的なパラメータ検証を可能にするスイッチング制御設計
【スイッチング制御仕様】
・発振周波数: 約 10kHzに最適化。
・Duty比可変制御: 0% ~ 約85% の範囲でシームレスに調整可能。
・操作系: パネル上のポテンショメータ (20kΩ モールドツマミ) による直感的なアナログ操作。
【教育的価値】
学生はDuty比の増減が、出力電圧やインダクタの電流波形 (連続・不連続モード) にどう影響するかを、手元のツマミ操作とリアルタイムの計測によって体感的に学習できます。
教育現場のハードな使用に耐えうる堅牢なコンポーネント選定
高専での反復的な実験や、予期せぬ過負荷にも耐えうる余裕を持った定格設計と放熱対策を実施。
コンポーネント
採用モデル
定格・仕様
特記事項
スイッチング素子
FET IRFP250MPBF
耐圧 200V /
定格 30A
専用放熱板装備
ダイオード
FML-G14
耐圧 400V /
定格 5A
専用放熱板装備
負荷抵抗
50W 20Ω /
50W 200Ω
高耐久仕様
電源統合
SUW1R51212
±15V 出力
外部電源への依存を
最小化するDC-DC
コンバータ内蔵
導入効果: 教育価値の最大化と運用負荷の最小化
従来の手法
亀山電機アプローチ (導入後)
教育効果
回路図と実配線の乖離による理解度のバラツキ。
回路図と物理配置の1:1同期により、チョッパ回路の「原理の理解」へ一直線に到達。
スペースとコスト
複数モジュールの購入と、広大な実験机の占有。
1ボード (W400×D280) への統合により、圧倒的な省スペース化と導入コストの削減を実現。
保守・運用
断線リスクやモジュールごとの個別管理の手間。
裏面配線による断線保護と、1台完結型による在庫管理・準備時間の劇的な短縮。
教育現場の課題を、高度なエンジニアリングで解決する
私たちは、高専・大学の先生方が思い描く「理想の教育環境」を、確かな技術力と盤石なハードウェア設計で形にします。 実験機材のフルカスタム設計から、既存教材のワンボード化・省スペース化まで、専門性の高いソリューションをご提供します。
株式会社 亀山電機 – 信頼される技術、次世代を育む設計。





