
設計図から具現化へ
某環境プラントにおける高度制御システム導入の軌跡
株式会社 亀山電機
Kameyama Electric Co., Ltd.

複雑なプラントの「頭脳」を設計する
高温処理を伴う炭化装置プラント。多数のセンサーから得られる膨大なデータを瞬時に処理し、安全かつ安定した稼働を保証する中枢システムが求められました。
稼働条件: 高温・複雑な配管経路 (サイクロン、熱交換器連携)
要求事項: 異常発生時の即時遮断と、運用状態の精密な記録・表示

課題と解決へのエンジニアリング・アプローチ
1.センサーネットワーク統合
課題:
多ノードにわたる複雑なネットワークの統合
具現化アプローチ:
Siemens CPUとWAGO PROFINET
I/Oを用いた分散型ネットワークアーキテクチャの構築
2. 厳格な圧力管理と安全
課題:
負圧維持の厳格化とフェイルセーフ機能の実装
具現化アプローチ:
富士電機製保護機器による物理的遮断と、インバータ駆動による精密な周波数制御の連携
3. 現場試運転での仕様変更
課題:
試運転時に発生する予期せぬ仕様変更への対応
具現化アプローチ:
拡張性を担保した端子台レイアウトと、最短サイクルでの図面・ロジックの改訂対応(Rev.管理)

システムアーキテクチャ:堅牢性と拡張性の融合
中枢制御 (The Brain)
Siemens CPU 1513-1 PN & Power Supply, Siemens HMIによる直感的な視覚化。
動力・保護 (The Muscle)
Fuji Electric Breakers (EW32AAG) & Circuit Protectors (CP30FM) 電気的事故を未然に防ぐ堅牢な保護機構。
物理的保護 (The Enclosure)
Rittal TS8/VX Enclosures & Panel Coolers (SZ 2500.200) 過酷な環境下の熱管理。
分散I/O (The Nervous System)
WAGO PROFINET IO Fieldbus Coupler (750-375) 膨大なDI/DOおよび熱電対入力の集約。

[The Brain & Nervous System] 分散型ネットワークによる高速統合
中枢統括 (Siemens Core)
Siemens CPU (6ES7511) がプラント全体のロジックを統括。
HUB (6GK5208) を経由した高速かつ安定したネットワーク構築。
PROFINET通信網
エッジ集約 (WAGO Fieldbus)
WAGO Fieldbus Coupler (750-375) を基点とする分散処理。
デジタル入出力、アナログ入力、熱電対入力など膨大な末端センサーデータをノードレベルで集約・最適化。

Intelligent Core: Siemens Component Matrix
部品表(BOM)より抽出された主要中枢システム構成
役割
品名
型式
仕様
数量
直流電源ユニット
DC24V, 消費電流最大0.08mA
DC24V, 消費電流 0.7A

[The Muscle & Enclosure] 物理的遮断と過酷環境への適応
物理的遮断 (Fuji Electric)
富士電機製ブレーカーとサーキットプロテクターによる電気的保護。漏電遮断器(EW32AAG ) による万が一の異常時の即時電源カットとプラント保護を実現。
過酷環境への適応(Rittal)
リタール製エンクロージャー (TS8/VX)による密閉性と、盤内クーラー(SZ2500.200 / 出力クラス 2000W)による強制冷却。高温となるプラント隣接環境でもシステムを確実に保護。
過酷環境への適応(Rittal)
リタール製エンクロージャー (TS8/VX)による密閉性と、盤内クーラー(SZ2500.200 / 出力クラス 2000W)による強制冷却。高温となるプラント隣接環境でもシステムを確実に保護。

プロセス制御の核心:負圧監視と連動ロジック
センサー入力:圧力計によるエゼクタ周辺の常時監視
負圧状態を維持しているか?
NO(異常検知)
即時アラーム発報。エゼクタ調整用のデータ記録開始。
YES(正常稼働)
圧力値の継続表示。Siemensインバータによる周波数の手動調整・最適化。
負圧監視の要点
常時監視対象
単なる稼働にとどまらず、異常を未然に防ぎ、オペレーターに正確な判断材料を提供する論理設計。

将来の拡張性を見据えた盤内レイアウト
動的な変更対応
試運転中の仕様変更に伴う端子台(TBX1-16~20、TBC1-35~39) の迅速な追加と配線整理。
視認性と保守性
複雑な多芯ケーブル (P241A, N241A等)を論理的にグルーピングし、メンテナンス時の誤結線を防止。
グローバルスタンダード
Phoenix Contact製および東洋技研製端子台の適材適所での採用による、高い接続信頼性の確保。

現場の現実に適応する、柔軟な設計変更プロセス
Rev 0
初回出図。ベースライン設計の確立。
(2024/02/07)
社内検査
厳格な内部テストに基づくRS-5,6の追記、線番修正。
(2024/04/25)
お客様フィードバック
デバイス役割変更への即時対応(追加投入RFモーター → P2灯油ポンプへの名称・ロジック変更)。
(2024/05/01)
試運転反映
(Rev FINAL)
現地試運転の結果を最終図面に反映。ステータス「FINAL」到達。図面と実機の完全な一致。

総合的なシステムインテグリティの実現
1. Premium Hardware
(堅牢な基盤)
Siemens, WAGO, Rittal等の世界基準コンポーネントによる高い物理的耐久性。
2. Intelligent Logic
(最適化された制御)
P&IDを深く理解し、プラントの安全要件(負圧監視等)を正確に翻訳した論理回路。
3. Agile Process
(現場密着の対応力)
試運転時の仕様変更を最短で吸収し、図面(FINAL)と実機を完全に一致させるプロジェクト管理。
これら3つの要素が完全に統合されることで、単なる「制御盤」は、
プラントの連続稼働を約束する「信頼の証」へと昇華します。

確かな技術で、
プラントの未来を制御する。
株式会社亀山電機は、複雑化する環境プラントの要求に対し、最適な部品選定、高度なロジック設計、そして現場での柔軟な対応力を通じて、止まらない生産環境を提供します。設計図に描かれた理想を、最も信頼できる形で現実のものへ。
株式会社 亀山電機
Kameyama Electric Co., Ltd.





