不織布3号機ライン盤製作

ライン制御システムアーキテクチャ概要

システム構成および制御盤設計詳細

対象プロジェクト: スパンボンド製造ライン

コアテクノロジーと設計思想

コアテクノロジーと設計思想

統合制御コア

SIEMENS S7-1500 PLCプラットフォームを採用。5つのサブプロセスを単一の頭脳で統合管理。

ハイブリッド通信網

大容量データロギング用のEthernetと、リアルタイムな装置間同期・制御用のPROFINETを適材適所で使い分け。

フェイルセーフ設計

ソフトウェア(通信)と物理ハードワイヤード(安全リレー)を完全に分離した、堅牢な多重安全アーキテクチャ。

システムトポロジーマップ

システムトポロジーマップ:全体構成

中央制御盤(電気室内)
– SIEMENS S7-1500 PLC

監視盤
(壁掛け盤)

操作盤
(デスク盤)

RF制御盤

透水ロール制御盤

エアスルードライヤ
制御盤

検反ロール制御盤

ワインダ制御盤

プロジェクトスコープ定義

プロジェクトスコープ定義

注文範囲内(In Scope)

中央制御盤
監視盤(壁掛け式)
操作盤(デスク式)
ライン制御PLCシステム
各操作用タッチパネル

注文範囲内(In Scope)

データロギングシステムPC/SCADA
RF制御盤
透水ロール制御盤
エアスルードライヤ制御盤
検反ロール制御盤
ワインダ制御盤

中央制御盤
(電気室内)

中央制御盤
SIEMENS
S7-1500 PLC

監視盤
(壁掛け盤)

操作盤
(デスク盤)

タッチパネル
(12.1インチ)

データロギング
システムPC
(SCADA)

RF制御盤

透水ロール制御盤

エアスルードライヤ
制御盤

検反ロール制御盤

ワインダ制御盤

サブプロセス統合とデータ連携

サブプロセス統合とデータ連携

PLC間通信の役割

同一ラインの他設備の速度信号、インターロック信号などを送受信し、ライン全体の同期制御を実現

安全・通信の二層アーキテクチャ

安全・通信の二層アーキテクチャ

デジタル通信層

・技術: PROFINET (ソフトウェア制御)
・範囲: 通常の運転制御、速度同期、一般的な状態監視信号。
・利点: 柔軟なデータ連携と拡張性。

物理ハードワイヤード層

・技術: ハードワイヤリング (物理結線)
・範囲: 非常停止 (E-Stop) や重大な災害に関わる重要なインターロック信号。

原則: 非常停止や重大な災害に関わる重要なインターロック信号はハードワイヤリング信号とする

HMI仕様

HMI (Human-Machine Interface) 仕様

  • 操作画面: ライン制御システムの運転・停止
  • 設定画面: ロール間ドロー、
    エアスルードライヤ温度等の設定
  • 監視画面: 速度SV・PV、ドロー設定値等の表示
  • 警報画面: 各工程装置の警報情報を集約

監視盤の制限: 監視盤では一切の操作を実施しない

制御盤物理仕様

制御盤 物理ハードウェア仕様

約 250 kg (内部部品含む)

保護等級 (Enclosure)

PROTECTION CLASS IP-55 (防塵・防噴流)

塗装 (Painting)

構造 (Structure)

ケーブル入線
底部 (Bottom entry) / 鋼板厚さ 2.3mm

電力分配アーキテクチャ

電力分配およびUPS保護アーキテクチャ

無停電電源装置
(UPS)

メイン負荷:
冷却ファン、
大容量制御機器等

1. PLC電源 (CPU保護)

2. DC24V 制御電源

3. ネットワークHUB電源
(通信遮断防止)

設計思想: 瞬低や停電時においても、PLCの論理制御とネットワーク通信網(HUB)を維持し、安全なシャットダウンとデータ保全を担保する。

ハードワイヤード安全リレー

ハードワイヤード安全リレー回路

フェイルセーフ構成: いずれかの工程で非常停止が押下されると、PROFINET通信を介さず、物理的なリレー回路によってライン全体の動力を即座に遮断する。

I/Oモジュール構成

I/Oモジュール・バックプレーン構成

CPU: SIEMENS
1515-2 PN
(中枢処理)

PROFINET &
Ethernet通信
モジュール

I/Oモジュール
(ET 200SP)

Digital Inputs (DI) – 6ES7521

主な入力: 盤内温度(Panel Temp)、各サブシステムの非常停止状態監視。

Digital Outputs (DO) – 6ES7522

主な出力: 検反機スタート/ストップ(Inspection Machine Start/Stop)、ローターダンプ停止 (Rotor Damp Stop)。

アーキテクチャ総括

アーキテクチャ総括:堅牢性と統合の実現

統合された通信基盤

S7-1500とPROFINETによる、5プロセス間のシームレスな同期とデータロギング。

妥協のない安全設計

ソフトウェア制御から独立した、物理的ハードワイヤードによる確実な非常停止ループ。

耐環境ハードウェア

UPSバックアップとIP-55保護等級を備えた、過酷な工場環境に耐えうる物理インフラ。

結論: 本設計は、高度なデジタル制御とアナログな安全機構を融合させ、止まらない製造ラインの実現を支える強固なブループリントである。