人協働ロボットとは

人協働ロボットとは、産業用ロボットの中でも安全柵を必要とせず、人と同じスペースで協力して作業できるロボットです。
従来、80W以上の産業用ロボットは柵で囲い人間の作業スペースから隔離するという「80W」規制がありました。
しかし、近年のロボット技術や安全技術の成長に伴い、2013年に「国際標準化機構(ISO)の定める産業用ロボット規格に準じた措置を講じる」などの条件を満たすことで、80W以上のロボットと人が安全柵を隔てずに、同じ空間で作業することが可能になりました。
リスクアセスメントの実施と、安全基準を満たしたロボットの組み合わせで、協働ロボットの導入が実現できます。

産業用ロボットの協働ロボットの違い

産業用ロボットと協働ロボットの代表的な違いを表にまとめました。

  産業用ロボット 協働ロボット
柵・囲い 柵や囲いを設置し、
人と作業空間の分離が必要。
柵・囲いが不要。
人とロボットが同じ空間で協力して作業可能。
必要面積 安全柵など含めて、設置スペース大 ロボットも小型で、柵も不要なため、省スペース
設置方法 固定設置 様々な工程に再配置可能。
工程ごとにロボットを移動でき、ロボットの稼働率をあげられる。
プログラム 専任の技術者が必要 産業用ロボットに比べ、習得が容易
PLCタッチパネルと組み合わせることで、さらに操作性がUP
自動化の対策 同一品種、大量生産 多品種、多様な生産に応用可能