SIEMENSの新製品としてPN/MFカプラーがリリースされました。
こちらの製品は、異なるコントローラー間で簡単にデータ交換を行う為の製品となり、以下の特徴がございます。
・仮想的なI/O交換により、他社製コントローラーとのデータ交換を簡単に実現可能
・ネットワーク分離によるセキュアなデータ交換
・処理やネットワーク負荷の影響を受けない、独立したプロセス
・既設設備の拡張工事を簡単に
・シーメンスPLCによる既存設備の機能拡張を最小限の労力とコストで実現可能
・通信プロトコルの違いを簡単に解決
【例】
このように異なるPLC間でのデータ交換が実現できます。
通信可能なプロトコルはPROFINET・EtherNet/IP・ModbusTCPとなります。
また、MFCT(Multi Fieldbus Configuration Tool)というマルチフィールドバス対応製品の設定ツールを使用して設定を行います。
【MFCTの主な役割】
・EtherNet/IPとModbusTCPのエンジニアリング
・他社製コントローラー用の設定ファイルの作成
・設定内容をマルチフィールドバス対応製品にダウンロード
・診断機能
そして設計に必要なのは以下の4ステップと簡単に設計可能です。
1.ステーション作成
2.機器構成
3.パラメーター設定
4.設定内容を転送
併せて、安全規格への対応として「グループシャットダウン」の機能を用い、安全リレーとの組合せで最大SIL2までの対応が可能となり、今後のファームウェアアップデートにより「シェアドデバイス・データカップリング」の機能強化も予定されております。この事により、一般IOはEtherNet/IPまたはModbus TCPから制御が出来る様になり、また安全のI/OはPROFINETからSIEMENS製のPLCで制御が可能となるため、既設設備への安全導入もスムーズに実現可能で、またデータカップリングによりコントローラー間でI/Oモジュールのデータを共有出来る事により、エンジニアリング負荷の軽減にもつながります。