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シーメンス製PLCの現行製品シリーズには、SIMATIC S7-1200、S7-1500、S7-300、S7-400などがあり、小規模な装置から大規模プラントまで、さまざまな自動化ニーズに対応しています。
S7-1200やS7-1500は、小規模から中規模の装置制御に広く使用されており、それぞれコンパクト性や高性能・拡張性などの特長を持っています。
またS7-400は、大規模なプロセス制御に適した構成が可能なモデルで、他のシリーズと同様に高い柔軟性を備えています。
これらの現行モデルを使用している場合は、機器の更新や一部交換であれば、引き続きシーメンスの技術サポートやマニュアル、交換部品の供給を受けることが可能です。
一方で、旧シリーズであるS5、S7-200、初期型のS7-300(FlashROM対応CPUなど)については、現行モデルへの置き換えを行う際に「マイグレーション」と呼ばれる対応作業が必要です。
これは、ハードウェアだけでなく使用ソフトウェアも変更となるため、既存プログラムをそのまま流用することができず、手作業によるプログラムの再構築が必要になる場合があります。
特にS5シリーズはSTEP5という旧ソフトウェアで作られており、部分的に自動変換できないプログラムがある事がありますので、変換に時間を要する場合がございます。
S7-200についても専用のMicro/Winを使用しており、S7-1200やS7-1500との間に互換性がないため、移行時には同様の注意が必要です。
このように、置き換え対象となるPLCの機種によって、対応の内容や工数が大きく異なるため、更新を検討する際は、まず既設の製品シリーズとその仕様を正確に把握することが重要となります。