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現行品のSIEMENS製PLCのプログラム保持に関する仕様は現在3種類存在していますがまず、SIEMENS製PLCのデータ保持の基本仕様をご説明致します。
SIEMENS製PLCのプログラムデータ領域は内部的に2つの領域により管理されています。実際にPLCがプログラムを処理し動作を実行する不揮発性のメモリ領域をワークメモリ、電源の再起動等の特定のアクションをトリガとし、ワークメモリへデータを転送する不揮発性のメモリ領域ロードメモリといいプログラムデータに関しては以上の2種類の領域がそれぞれ読込元、読込先の関係性で存在しています。
以上のプログラム保持基本思想を基に現在SIEMENS製PLCのプログラム保持の仕様をご説明致しますと。以下の3種類が考えられます。

1.揮発性のワークメモリを電源消灯時にも保持する為バックアップバッテリを採用し保
  持
2.CPUにメモリーカード(SDカード、MMCカード)を装着しロードメモリとしてデータを保持
3.FLASHメモリカード及びバックアップバッテリにてデータを保持

このうち最新のメモリ思想は2番が採用されておりS7-300.S7-1500はSDカードもしくはMMCカードの内部データがそのままロードメモリの領域として使用されます。
また、この思想上これらのCPUにはメモリカードが必須でありCPU動作には必ず必要はオプションとなります。

1番及び3番で主に採用されているのはS7-400製品となりこちらはバックアップバッテリでデータを保持する仕様となっています。バックアップバッテリが正常な間は電源が消灯してもデータは保持されます。ただ、消耗品であるため通常1年に1回の交換が必要になります。3番はバッテリ保持に加えFLASHメモリカードにて保持する手法でこちらはバックアップバッテリが機能せずワークメモリがなくなってしまった場合CPUがFLASHメモリ内部のデータをロードメモリを読み込み処理を行う手法になっています。

このように現在のSIEMENS製PLCのプログラム保持の仕様は採用するPLCの製品群により異なる為、現在使用しているPLCの製品名を把握することが重要になります。