【9/25公開】【長崎新聞様にて亀山電機の記事を掲載して頂きました】
【ベルトコンベヤーの故障予測】
産業機器の自動制御システム開発を手掛ける亀山電機(長崎市)は、火力発電プラントで石炭を運ぶ際などに使われている大型ベルトコンベヤーの故障を予測するシステムの開発を進めている。モノのインターネット(IoT)や人工知能(AI)の技術を活用。コンベヤーの状態をカメラやセンサーで常時監視し、蓄積したデータを基に判断する。重大な故障が起きる前に対処することで、機器の寿命延長や経費削減を図れる。
【亀山電機が開発進める】
2017年度中に試作品、18年度に商品化を目指している。全国の発電プラントをはじめ、製鉄プラントや採石場がターゲット。21年度に数十セットで計2億円程度を販売する目標だ。
事業化のきっかけとなったある大手製鉄プラントでは、ベルトの損傷や偏り、モーター不良を目視や聴音などで定期点検しているが、突発的な故障は起き、機器の停止と応急処置、原因調査で人的、物的なロスは大きいという。事前に予測できれば「想定外のシステム停止や重大な損傷が出る前に対処でき、稼働率の向上や交換部品の削減を図れる」(亀山電機)という。
コンベヤーには、ベルトやローラーを監視するカメラに加え、モーターの不具合を見つけるために振動や温度、電流の監視センサーを設置。無線通信で中央監視室にデータを送り、データ量が増えるにつれAIが学習し、予測精度も高まる仕組みだ。開発に際しては、パートナー契約を結んでいるドイツの電機最大手シーメンスと連携。県の産業振興の支援制度も活用する。 (田賀農謙龍)